大学について考えるブログ

大学教育と教学運営に関心をもつ方へ

大学とICTについて

 大学とICT(情報通信技術)との関係は、今後も深まる一方でしょう。
 平成22年(2010年)、米国のEDUCAUSE(1998年、EDUCOMとCAUSEが統合され誕生)の日本版ともいうべき大学ICT推進協議会(AXIES)が発足しました。
 機関誌『大学教育と情報』を出版している私立大学情報教育協会(JUCE)は、平成4年(1992年)(前身の組織は昭和52年(1977年))に設立されています。

*EDUCAUSE https://www.educause.edu/
*AXIES https://axies.jp/ja
*JUCE http://www.juce.jp/


 ICTの先進地、米国の大学の動向は目を見張るものがあります。
 2003年には、マサチューセッツ工科大学(MIT)が、オープンコースウェア(OCW)を発足させました。OCWとは、授業の資料等(一部には授業のビデオ)をインターネット上で公開する取組です。

 世界トップクラスの大学が参加する公開オンライン講座MOOC(Massive Open Online Course) の動きも活発です。MOOCには多くのプラットフォームがありますが、2012年に設立されたedX(エディックス:MIT、ハーバード大学、カリフォルニア大学バークレー校等が参加)やCoursera(コーセラ:スタンフォード大学プリンストン大学ミシガン大学等が参加)などが有名です。因みに、2013年、edXには京都大学が、Courseraには東京大学が加盟しました。
 MOOCの日本版JMOOC(日本オープンオンライン教育推進協議会)も2013年に立ち上がっています。

*edX https://www.coursera.org/
*Coursera https://www.edx.org/
*JMOOC https://www.jmooc.jp/

 

 大学、企業、個人が、それぞれの動機、思惑をもってMOOCに参入する様は、ダイナミックな世界の動きそのもののように感じます。

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金成隆一『ルポ MOOC革命 無料オンライン授業の衝撃』(岩波書店、2013年)