大学について考えるブログ

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QAA(英国・高等教育質保証機構)について

 昨日、日本学術会議が作成、公表している「大学教育の分野別質保証のための教育課程編成上の参照基準」にふれましたが、この取組は、英国の高等教育質保証機構(QAA)をモデルにしたものです。

 QAA(Quality Assurance Agency for Higher Education)は、イングランドを中心に英国全土で高等教育の評価を担当するほか、教育の質の保証に関する普及活動等の事業を行っている非政府機関です。高等教育水準評議会(HEQC)の教育評価と高等教育財政審議会(HEFCE)の教育評価を効率的に実施するために、1997年に設立されました。

*QAA
 http://www.qaa.ac.uk/

*QAAの分野別基準(Subject Benchmark Statements)
 http://www.qaa.ac.uk/assuring-standards-and-quality/the-quality-code/subject-benchmark-statements

 

 1980年代以降、英国では、市場原理の導入を軸にした教育改革が進み、1990年代には、教育評価やポリテクニクの大学への昇格等の一連の高等教育改革も実施されました。大学改革の動きは現在も継続しています。

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秦由美子『イギリス高等教育の課題と展望』(明治図書、2001年)