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民間の英語認定試験の大学入学共通テストへの活用について

 先月、東京大学の学内ワーキンググループから、大学入学共通テストで導入される民間の英語認定試験の取り扱いについて慎重な姿勢が表明されました。東大の最終決定ではありませんが、民間試験を大学入学共通テストで活用することに各所で懸念が示されているなかでの東大の動きであり、大学業界では話題になりました。

https://www.u-tokyo.ac.jp/ja/admissions/undergraduate/e01_admission_method_02.html

 

 平成33年度入学者から適用される大学入学共通テストでは、民間の英語認定試験の活用が明示されていますが、東大の最終的な判断を注視している大学も多いのではないでしょうか。

 昨年のこのブログでも書きましたが、大学入学共通テストでは、記述式問題の導入と英語の民間試験の活用が目玉であり、同時に、実施に向けての大きな課題にもなっているようです。

 

 つまるところ、高大接続の問題は入試改革に集約されてしまうことは避けられないのでしょうか。近年、その入試改革は政治主導で方向づけられる傾向が強まっているようにも感じます。

 以下の書籍では、高校や大学から、研究者からなどの多様な立場で、英語の民間試験、特にスピーキング試験の大学入学共通テストへの導入について論じています。

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南風原朝和編『検証 迷走する英語入試』(岩波書店、2018年)