高等教育論のリーディングリスト(現代の古典)について
社会人になると十分な夏季休暇を取ることは難しいものですが、休みのあいだに是非この本を読みたいと考えている人も多いのではないでしょうか。
高等教育に関わる教職員が読んでおいた方がいいと思われる本、現代の古典として支持を集めるだろうと予想される本について考えてみました。私見ですが、以下のような本がその候補にあがるのではないかと思います。
・マーチン・トロウ『高学歴社会の大学 ―エリートからマスへ』(東京大学出版会、1976年)
・ジョセフ・ベン=デビッド『学問の府 ―原典としての英仏独米の大学』(サイマル出版会、1982年)
・ロバート・バーンバウム『大学経営とリーダーシップ』(玉川大学出版部、1992年)
・バートン・R.クラーク『高等教育システム ―大学組織の比較社会学』(東信堂、1994年)
高等教育論には様々な問題領域や分析方法があるため、ディシプリンとして明確化することは容易ではなく、リーディングリストを作成することは案外難しいのです。
本文中には挙げませんでしたが、フランスの社会学者ピエール・ブルデュー(1930-2002)の著書を挙げるひともいるかもしれません。以下の書籍は、彼の初期の著作です。
ブルデュー、パスロン『遺産相続者たち ー学生と文化』(藤原書店、1997年(原著1964年))