大学について考えるブログ

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「大学生のキャリア意識調査」について

 電通育英会京都大学高等教育研究開発推進センターは、大学生の生活実態やキャリア意識などに関する全国調査「大学生のキャリア意識調査」を、平成19年(2007年)から3年おきに実施しています。報告書をウェブ上で読むことが可能で、現代の学生の実態や傾向を垣間見ることができます。

https://www.dentsu-ikueikai.or.jp/transmission/investigation/about/

 今度、その内容が、著書(溝上慎一『大学生白書2018  ーいまの大学教育では学生を変えられない』(東信堂))にまとめられ、出版されました。

 

 いわゆる「学生論」は、いつの時代にも存在したようで、昭和15年に出版された以下の書籍の編者は、「明治の學生は尊敬され、大正の學生は恐れられ、今日の學生は軽蔑される」として、特別な存在ではなくなった”現代”學生の危機(最大の関心事は就職であり、老年期の精神へと後退していると指摘)だと問題提起しています。

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室伏高信編『現代學生は何を為すべきか』(四谷書房、1940年)