大学について考えるブログ

大学教育と教学運営に関心をもつ方へ

放送大学について

 例年、この時期、オープン・エデュケーション・コンソーシアムによるオープン・エデュケーション・ウィークが開催されています。
https://www.openeducationweek.org/

 日本のオープン・エデュケーションを代表する機関として、放送大学が挙げられるでしょう。現在、放送大学では、2019年4月入学生の出願受付が行われています(3月17日まで)。
https://www.ouj.ac.jp/

 

 放送大学には教養学部と大学院(文化科学研究科)があり、卒業や修了を目指すことができますが(全科履修生)、特定の科目だけを履修することも可能です(選科履修生等)。入学者数でみると、選科履修生等の特定科目の履修者が、全科履修生を上回っています。

 放送大学の授業は、テキスト(印刷教材)を用い、テレビもしくはラジオにより行われ、最終的にテストを受けて単位が認定されます。同時に、面接授業(スクーリング)やオンライン授業も実施されています。テストや面接授業は、全ての都道府県におかれた学習センターが主な会場になります。

 

 放送大学は、昭和58年(1983年)に放送大学学園によって設置され、昭和60年4月から授業が開始されています。さらに説明すると、昭和56年年に公布・施行された放送大学学園法(平成14年(2002年)に全部改正)が、その根拠となっています。

 放送大学は、放送大学学園という学校法人(私立学校法第3条に規定する学校法人)によって設置されているという意味において私立大学に分類されます。もっとも、放送大学は法律に基づいて設置された機関であり、職員の多くは、文部科学省や国立大学からの出向者が占めていることからも、実態において国立大学との親和性が高いことは否定できないかもしれません。

 

 放送大学のテキストは市販されており、誰でも容易に入手できます。高等教育に関する分野も扱われており、例えば、以下のようなテキストを挙げることができます。

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安原義仁、大塚豊、羽田貴史『大学と社会』(日本放送出版協会、2008年)

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 山本眞一、田中義郎『大学のマネジメント』(日本放送出版協会、2008年)