大学について考えるブログ

大学教育と教学運営に関心をもつ方へ

大学の広報について

 現在、大学の動向や高等教育政策に関する情報源となる多くの雑誌がありますが、そのなかにはウェブ上で閲覧できるものがあります。例えば、以下のようなものです。
*『大学時報』(日本私立大学連盟、隔月刊、1952~)
 http://daigakujihou.shidairen.or.jp/
*『カレッジマネジメント』(リクルート、隔月刊、1983~)
 http://souken.shingakunet.com/college_m/
*『Between』(進研アド、隔月刊、1987~)
 http://between.shinken-ad.co.jp/between/


 『Between』の最新号(2017年9-10月号)で、個人的に印象に残ったのが、コラムのなかでの「広報は”宣伝”ではなく、ステークホルダーとのコミュニケーションである(12ページ)」という一文でした。

 昨今、私立大学に限らず、国公立大学も含め、ほとんど全ての大学が広報活動に注力していると言っていいと思います。しかし、目指す大学像、広報の目的、ターゲット(ステークホルダー)などの広報戦略が明確で、しかも、それらが学内で共有されている大学はそう多くないように感じます。

 

 以下の書籍は、大学の広報に焦点を当てたものではありませんが、長期にわたって戦略的に大学改革を行った大学(イーロン大学(米国ノースカロライナ州))の事例です。学生募集にも苦慮していた大学が、美しいキャンパスをもつ中規模の優良大学に変貌を遂げた経過を追ってあります。また、米国の高等教育が、どのように成り立っているのかを理解するのにも役立ちます。

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ジョージ・ケラー『無名大学を優良大学にする力-ある大学の変革物語』(学文社、2013年(原著2004年))