大学について考えるブログ

大学教育と教学運営に関心をもつ方へ

公立大学について

 現在、大学に関する機関別認証評価機関は、大学基準協会、大学改革支援・学位授与機構、日本高等教育評価機構の3団体が存在しますが、公立大学協会が新たに認証評価機関を設立し、平成31年度から評価活動をスタートさせるよう準備を進めています。

 このような公立大学協会の動きは、既存の評価機関では公立大学の特徴が十分に配慮されないという不満が背景にあるようです。
http://www.kodaikyo.org/?p=7931


 そもそも、日本では、公立大学とは、地方公共団体公立大学法人)が設置する大学を指し、一般には国立大学を含みません。

 公立大学の数はこの30年で2倍以上に増えただけではなく、公立大学の法人化、私立大学の公立化など、公立大学も国立大学や私立大学と同様に大きな変化の時代のなかにあります。

 一口に公立大学と言っても内実は多様ですが、地方公共団体(首長、議会)や地域社会との関係が鍵であることは共通していると思います。以前は、公立大学の職員の多くは地方公共団体の職員(県庁や市役所からの出向)でしたが、近年では大学の独自採用の職員も増えているようです。

公立大学について(文部科学省
 http://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/kouritsu/

公立大学協会
 http://www.kodaikyo.org/

 

 旧帝大の副学長経験者が、法人化された公立大学の初代学長として挑んだ改革物語であり、大学政策論でもあります。

f:id:mohtsu:20171224232845j:plain
矢田俊文『地域主権時代をリードする北九州市立大学改革物語』(九州大学出版会、2010年)