大学について考えるブログ

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フルブライト奨学金について

 近年新たに設置された学部や学科のなかには、留学体験を義務付けたカリキュラムを編成したところも多いようです。新型コロナウイルス感染症の拡大により、留学を伴うカリキュラムの運営に苦心する関係者も多いことと思います。

 

 このような時期ではありますが、2021年度のフルブライト奨学生の募集が行われれいます(5月31日まで)。
https://www.fulbright.jp/scholarship/index.html

 

 今日では多くの留学奨学金制度が創設され、今でこそフルブライト奨学金の相対的地位は低下したかもしれませんが、それでも未だその知名度は高いものがあります。

 フルブライト奨学金は、米国の上院議員ウィリアム・フルブライト(1905-1995)の発案によるもので、1946年に始まりました。米国と諸外国との相互留学と国際親善を米国政府の資金により実施するものです。日本では、ガオリア資金(占領地域救済政府資金)による留学プログラムを継承するかたちで、昭和27年(1952年)に始まっています。フルブライト奨学生(フルブライター)のなかから多くの著名人が誕生し、フルブライト奨学金は国際奨学金の代表的存在となりました。

 日米教育委員会が設置された後は(1979年~)、米国だけではなく日本も費用を分担するようになり、今日まで存続しています。