60年安保と学生運動について
先月、保守系の論客として知られたの西部邁 東京大学元教授が亡くなりました。60年安保闘争の際、全学連(全日本学生自治会総連合)やブント(共産主義者同盟)の指導者の一人だったことはよく知られています。(その後、運動から離脱。)
60年安保をめぐる学生運動を理解するには、当時の政治情勢や新制大学発足以降の大学の課題を認識することはもちろん、学生運動内部で繰り広げられた党派闘争の知識も必要となり、簡単なこととは言えません。様々な立場にいた当事者たちの複数の視点から、回顧録や試論を参考にされることをお勧めします。
以下の書籍は、本文中で言及した、当事者(西部邁)による60年安保闘争とブントに関わった人たちについての回想です。
西部邁『六〇年安保 センチメンタル・ジャーニー』(洋泉社、2007年)(文藝春秋、1986年)
西部邁と大学に関わる”事件”に、東京大学教養学部の人事をめぐる騒動があります。この事件を切っ掛けに彼は東大を辞職したわけですが、以下の書籍はその顛末を記したものです。教授会や学者の実態を理解するうえでも助けになるかもしれません。